今回はこれから新築戸建て/注文住宅を建てる方が、必ず考えておきたい防犯対策を意識した家作りのポイントについてまとめます。
【この記事を読んでほしい人】
- 防犯面を意識した家作りをしたい方、計画をしている人
- これから新築戸建て、注文住宅、マイホームを建てる予定の人
【はじめに】
特に2023年になり、”生活に困窮した方が高額な裏バイトに応募し、空き巣や窃盗、人に危害を加えてしまうという凄惨な犯罪”ニュースが多々報道されています。白昼に堂々と、数名で空き巣や窃盗をするということにショックを受けた方も多いのではないでしょうか。計画性が不十分で、雑な犯罪もあるようです・・・。このような犯罪から身を守り、未然に防ぐためにはどのような家作りをしていけばいいのでしょうか。
家は大事な家族を守る場所です。家は建てたけど、防犯面がスカスカだと住みよい家にはならないと思います。
【空き巣/泥棒の犯行手口、現状について】
1.予め犯行現場を下見している
空き巣をする人の立場になってみれば、事前に下見はしますよね。事前の準備なしに突撃するケースって通常は考えにくいですよね(捕まるリスクが高すぎます)。
空き巣は、簡単に侵入でき、リスクの少なそうな家を虎視眈々と狙っています。下見では、防犯面を意識した住宅か、どんな人が住んでいそうか、近所の眼はどうか、周囲の環境はどうか、どの時間帯は不在なのか、どこから侵入するか、どのように逃げるのかを、きっと計画しますよね。
被害にあわないようにするためには、下見の段階で狙われないような家作りをし、予め諦めさせることが重要です。
孫子でいう、戦わずして勝つということです。
2.訪問販売や工事業者などの衣服をきて、堂々と侵入することも多い
これは意外でした。コソコソとではなく、変装して堂々としてしまおうということでしょうか。確かに手慣れた犯罪者ほど堂々と侵入しそうですね。
3.まずインターホンをピンポンし、留守かどうか、どんな反応があるかを確認する
これも意外でした。他人の家のインターホンを鳴らすのって、抵抗がありますが、手慣れた犯罪者だと簡単にできてしまうんでしょうね。どの時間帯に不在なのか、どんな人が住んでいるのかを探り情報を集めるみたいです。
4.空き巣の手口で最も多いのが「ガラス割り」と「無締り」
空き巣の手口で最も多いのが「ガラス割り」で全体の半数を占めます。次いで施錠していないドアや窓から侵入する「無締り」とのことです。
5.泥棒の約7割は開錠に5分以上掛かると侵入を諦める
過去の調査から、侵入に要する時間が2分以内では17.1%、2~5分以内では51.4%は諦めるとの調査統計があります。このことから、5分以上の手間を掛けさせるように防犯対策をすることが有効と言われており、ポイントになります。
6.マンションよりも戸建て住宅の方が空き巣に狙われやすい
戸建て住宅の方が、侵入しやすいからとのことです。なので対策をする必要があります!
以上、空き巣や泥棒の手口と現状についてまとめてみました。
【防犯対策を意識した家作りのポイント】
1.まずは防犯面を考えた家作りをすることを忘れない!
家作りにおいて大事な視点の1つです。一度に多くのことを考えなければいけない家作りでは、どうしても気が回らない点です。また外構計画や外構打ち合わせは家作りの終盤になることが多く、かつ外構にかける予算が足りない、外構費は後回しになることが多くなります。こうなると家は立派ですが、家の防犯面はスカスカとなってしまいます。防犯面の優先順位は高いはずですから、建物だけではなく外構計画と外構費用もしっかりみておきましょう。
2.防犯面を意識していることをアピールする!
何らかの目に見える形で、防犯対策を意識していることをアピールしましょう。
3.もし自分が泥棒なら、どこから侵入するかを考え対策を。泥棒が嫌がるように作る
4.生活感を外に出さない
最近では外観にもこだわり、生活感を極力出さないように家作りがトレンドで、実例も増えてきています。生活感を出さないことは、防犯対策も兼ねます。逆に言えば、生活感を出すこと=外部に住居人の個人情報をさらけ出すことです。
例えば洗濯物をベランダに干している家では、どの世代の方が住んでいるのか、住んでいる方の性別、小さい子供、高齢者がいるのか、何人くらいの方が生活していそうか等々の情報が伝わってしまう可能性があります。空き巣にとっては有益な情報になりますよね。
少しでも不要な個人情報を外に出さないことは防犯に重要であり、生活感をなるべく外に出さない家作りを意識してみましょう。
5.庭木や雑草の手入れ、お庭の整理をする
庭の管理ができているのか=防犯意識が高いのかと関連します。
6.防犯性能の高さが認められたCPマークの入った防犯ガラスの採用
CP(Crime Prevention)マークは「防犯性能の高い建物部品の目録」に掲載された建物部品を防犯建物部品と呼びCPマークの使用が認められています。防犯ガラスを採用することで、侵入するまでの時間を稼ぐことが重要です。上述した侵入するまでに5分以上かけさせることが、侵入を諦めさせる上でポイントになります。
7.補助錠による2重ロック
8.防犯カメラ設置
防犯といったらこれです。赤外線付きなら暗い場所でも人の姿を映すことが可能で、新しく商品が出てきています。
9.貴重品や現金は自宅に保管しない
ニュースで狙われた住宅には、なぜそんなにも大金があるのか?高級品があるのか?って羨ましく思うほどの金品があります。万が一、空き巣に侵入された場合に、被害を最小限にするために、自宅には保管しすぎないようにしたほうがいいでしょう。
10.貴重品ボックスの設置
11.防犯面を意識したインターホンの設置
インターホンに録画・録音機能があると防犯になります。このような機能があることを知らせることは有効ですね。最近では外出中でも、スマホで対応できるものもあります。
12.防犯砂利を敷く
足音がして嫌がります。人目につかない部分にだけ敷くのも効果あります。
13.塀を高くする(2m超え)。または塀を低くし見通しを良くする。
高い塀はプライバシーを守れますが、侵入されたら身を隠せるようにもなる欠点があります。そのため、高い塀を作るのであれば、家全体で更に防犯性能を高めることが要求されます。
一方で塀を低くすると、外から比較的見通しが良くなり身を隠せる場所が少なくなります。また格子タイプのフェンスの場合も、外部からの見通しが良くなりますが、プライバシーがなくなるデメリットもあります。
塀を高くするのか、または低めにするのかで、外構の防犯対策は変わります。
14.侵入できる部分に植栽などで邪魔をする
少しでも空き巣が、侵入を面倒だなと感じるようにします。
15.2階に登られ侵入されることも想定する
16.不要な窓を取らない!
2階から侵入できそうな窓にも注意です。場所によっては開閉できないFIX窓の導入やCPマーク入りの防犯窓を採用します。また盲点になりがちですが水回りの窓にも注意しましょう。例えば、トイレやお風呂の窓です。窓が無くてもよければ無くし、つけるなら対策をしましょう。
17.不要な足場を無くす
18.勝手口は検討なしにつけない
19.2階のベランダ、バルコニーに注意
20.セコム、アルソックなどホームセキュリティーの導入
21.夜の照明が防犯にもなる
外構、お庭の照明計画を考えることが、防犯にもつながります。
また夜の室内の照明計画も大事です。室内照明をつけることで、自宅に人がいるかもしれないと感じさせる効果があります。
22.長期に外出する時でも室内の照明をつける
電気代がもったいないから消しがちですが、長期不在時には、防犯が優先かと思います。あえてつけることも選択肢です。
今はスマートフォンと連携し、外出先から照明をオンオフできる仕組みや商品もあるので採用を考えましょう。ちなみに積水ハウスのプラットフォームハウスタッチでは、外出先から照明操作も可能です(下記記事も参考ください)。
23.人感センサーで光るようにしておく
自分たちの生活にも便利ですし、防犯にもなります。
24.家の周囲が暗すぎないか
夜の周辺環境も確認し対策が必要か考えましょう。
25.ビルトインガレージの導入
例えば勤務医によっては、当直や呼び出しがあります。車の有無で不在と思われてしまうかもしれません。車が外から確認できないようにすることも重要です。ビルトインガレージを導入することは家族を守る上ではメリットになります。ただしビルトインガレージの導入にはコストがかかります。コストと、家族の安全とのバランスを考え導入を検討してみてもいいかと思います。
26.近所の方の眼が一番の防犯。近所づきあいを大切に
近所の方の存在も重要です。不審者がいれば、情報を知らせてくれる可能性もあります。日ごろからコミュニケーションをとることも大切ですよね。
27.外で犬を飼っている方は対策になる
28.玄関ドアの2重ロック
29.玄関ドアのガラスを大きくしすぎない
玄関を明るくしようとすると、ガラスを割られ開錠されるリスクがあります。
上記を全て対策するのは難しいですが、あまり費用をかけなくても対策できること、間取りで対策できることもあります。
【まとめ】
今回はこれから新築戸建て/注文住宅を建てる方が、必ず考えておきたい防犯対策を意識した家作りのポイントについてまとめました。一生に一度の注文住宅を建てるのですから、防犯面にも意識して家作りをしたいですよね。建てた家の防犯がスカスカでは、毎日が不安になってしまいます。
家作りでは、どうしても”建物”だけに意識が向きがちで、外構や、今回取り上げた防犯面までを考えた家作りをすることを忘れがちです。外構まで予算を回せないと、防犯対策もできない家作りになってしまいます。住み心地のいい家の必要条件には安全であることが挙げられます。手を抜かないようにしたいですね。
ハウスメーカー側も、防犯面まで意識して打ち合わせをすることはほとんどないので、施主側がしっかり考えていく必要があります。
家の防犯は、外構計画、照明計画と深く関連する部分ですし、実は注文住宅で忘れがちだけども最も重要なテーマかもしれないと考え、今回記事にまとめてみました。皆さんの防犯性能を意識した家作りの参考に頂ければ幸いです。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。ここでは積水ハウスで家作りをする過程で調べ学んだこと、悩み考えたこと、経験談を記事にします。家作りですぐにお役に立てる実践的な内容をUpし、必ず役立つ情報を発信していきます。
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