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総合内科専門医・内科専門医試験~試験勉強法と試験対策をお伝えします~

この記事では総合内科専門医試験を受験する予定の先生方に向けて、自身が実際に行った勉強方法と試験対策を記事にまとめます。内科専門医試験対策も同じ要領で対策できますので、ぜひご参考にください。

 

【総合内科専門医試験の勉強方法、対策についての経験談、情報は少ない】

 総合内科専門医試験の対策については、少しずつネット上で情報が増えてきているものの、具体的な対策方法については情報が少ないのが現状です。更に自身の周りには試験をうける先生がいなくて、どのように勉強をすればいいのか情報が乏しく、不安でネット検索していましたが、これといった情報が少なく困った経験があります。自身がそうでしたが、勤務先の病院に総合内科専門医試験を受けた方がいない場合に経験談がなく困る先生方は多いのではないかと思います。

 ネット検索すると、かなり試験対策時間を要する試験勉強法や、お金がかかる勉強方法が紹介されています。誰でも時間とお金をかければ合格はできます。がしかし、皆が皆、しっかりした試験対策ができる環境にいるわけではありません。臨床の最前線で働く勤務医は忙しいですから。

 

【自身の成功体験をお伝えします】

 私は仕事(診療の忙しさ、転勤など)の都合や、育児でなかなか時間が確保できず、悩み焦りました。何とかできるだけの勉強をと思い、毎日少しずつの時間を確保し、最後まで諦めずに受験したところ、合格平均点を余裕で上回る点数で合格することができました。

 この経験を、同じような境遇で悩む先生方のお役に立てればいいなと思い記事にします。少しでも効果的、効率的に合格を目指したい先生方の参考になれば幸いです。

 では、早速本題に入っていきます。

 

【まず自身が調べた勉強方法、参考書をUpしてみます】(順不同です)

①イヤーノート、クイックチェックで確認していく

②内科学会のセルフトレーニング問題を解く

③内科学会 生涯教育講演会のオンデマンド配信を視聴する

④クエスチョンバンク「総合内科専門医試験 予想問題集」を解く

⑤日本内科学会「認定内科医試験・総合内科専門試験/過去問集 第2集」を解く

⑥医師国家試験過去問の内科部分を解く

⑦JMECC 2022年内科救急診療指針を通読する

⑧試験の過去問が復元されているブログを参考にする

⑨Care Net TVで総合内科専門医試験対策のビデオを受講する

⑩総合内科専門医試験 オンライン模試を活用する

⑪病気がみるシリーズの利用する

⑫生涯教育のためのセルフトレーニング問題と解説 第4集

⑬内科学会誌のMCQ問題を確認する

⑭内科学会誌を読む。トピックスとガイドライン変更項目の把握する

⑮受験年度の内科学会総会(春に行われる)でトピックスを把握する

 

 以上のような試験対策、参考書、問題集、コンテンツが紹介されていました。ただし、たかだか1つの専門医試験のためだけに、忙しい臨床業務の合間に、以上の全てをこなすことはできませんし、合格するためには必要ありません。

 

【試験を受ける上で重要な考え方】

1.目標は試験に受かり資格を取ること!!そのために試験対策をする。

2.専門以外の分野を幅広く勉強する必要があり、興味がない分野でも試験対策と思い割り切る。

3.限られた時間で結果を出す必要があるため、効果的に、効率的に試験対策を行うことが重要。

4.皆が最低限は対策するであろう試験勉強は必ずする。

5.受験当日の最後まではあきらめない!

6.合格しそうになくても、棄権はせず、試験はうける!

 

【実際に行った試験対策、勉強内容】

 ここからは効果的、効率的に試験に合格するにはどうすればいいのかを自身の経験を元に紹介していこうと思います。

 上述の自身が調べた試験対策のうち、実際に行った試験勉強を公開します。

 初めは全て行おう!と意気揚々でしたが、仕事、転勤、子育てで勉強時間はほとんど確保できず、実際には下記の試験勉強しか行うことができなかったのが現状です。

 ですが、結果的には合格平均を余裕で上回ることができました。忙しい臨床業務や子育ての合間に、効果的、効率的に勉強をしなければいけない方はぜひ参考にください。

 

1.イヤーノート+クイックチェックで確認していく

 私はイヤーノートと付属のクイックチェックを中心に各分野の基礎知識を確認していく戦略としました(イヤーノートを購入すると一緒にクイックチェックもついてきます)。

 まずは受験年度の最新のイヤーノートを購入しましょう(最新のものがいいと思います!)

 私がクイックチェックを用いた理由は、クイックチェックが一番、各分野の各疾患のチェック事項を簡潔かつ網羅的にまとめられている書物だと考えたからです。そしてイヤーノートに対応しているため、イヤーノートとクイックチェックは互換性が高く、使いやすいと考えました。また過去に出題された項目がチェックされており非常に参考になります。

 自身はじっくりと試験対策をする時間の確保ができませんので、必要最低限の知識を、効果効率的に仕入れていく必要があり、クイックチェックをベースに覚えていく戦略としました。結果的には知識の整理にかなり役立ちました!

 

2.日本内科学会認定内科医試験・総合内科専門試験/過去問集 第2集を解く

 内科学会から出版されている唯一の過去問集であり、受験者は必須の参考書です。出題形式の確認のためにも必ず解きましょう。掲載されている問題の難易度としては、本番の問題よりやや簡単な問題が多い印象です。ただし、試験勉強を開始した時点では、どれも難しかったですが(笑)。試験前にこの問題集をみた時に、答えがパッと浮かぶレベルに到達することが総合内科専門医/内科専門医試験で余裕をもって合格できる目安と思います。

 ただし難点としては、古い年度の過去問となることです。あくまでも参考になります。内科学会から、早く最新の過去問を出版してほしいですね。

 

3.内科学会のセルフトレーニング問題を解く

 セルフトレーニング問題は認定内科医、総合内科専門医の資格更新の方法として内科学会が正式に採用しているものです。総合内科専門医試験を受験するために必要な要件になっています。このセルフトレーニングを解く目的は、Up to date対策です。つまり各分野でのトピックスを把握する目的となります。受験年度も含め、3年分は目を通しておきたいです。

 

4.生涯教育のためのセルフトレーニング問題と解説 第4集

 ネットではこの問題集の勉強方法として「3週くらいすること。1週目は傾向をつかみ、ざっと問題をみて、解説を読みチェックしキーワードやポイントの確認をする。2週目から覚えていく」といった利用方法がありました。

 自身は利用はしましたが、3週もできませんでした(1週しかしていません)。最後は追い詰められて、クイックチェックを少しでも覚えていくということに時間を費やしていましたから。正直、解かなくても受かります(自身は結局1週しかしていませんので意味がなかったかもしれません)。ただし、試験対策に余裕がある方はしっかり取り組んでもいいかなと思います。

 

5.JMECC 2022年内科救急診療指針

 結構、地味に助かった部分です!というのも、私は内科学会のJMECCのインストラクターの資格がありました。そのため内科救急診療の基本的な知識については持っていました。ありがたいことに、試験での出題範囲になっていますので、この分野は特に対策の必要性はありませんでした。本番でも出題があり、スムーズに解答でき時間短縮と、得点源にもなりました。絶対に出題されますので、通読をお薦めします。

 

6.試験の過去問が復元されているブログを参考にする

 内科学会から出版されている問題集は古いこと、問題数が少ないこと、簡単な問題が多く掲載されており、あくまでも参考程度です。試験対策をする上で、過去問が非常に重要ですが、内科学会から公開されておらず、手に入れることができません。

 ですが最近は、実際に試験を受けた方々が出題内容を復元してくれているブログもあるため、どの内容を、どこまで勉強をすればいいのか参考にはなります。自身の別ブログでも箇条書きにしていますので、ぜひ参考にください。

soutorenkon.hatenablog.com

 

 私が実際に行った勉強内容と試験対策は以上になります。

 といいますか、余裕が全くなく、現実的に以上しか勉強することができませんでした。

 ですが、しっかりと合格平均点を余裕で超える点数で合格できました。私ができたのですから先生方は楽勝だと思います。

 

【総合内科専門医試験の勉強の目安】

1.まずは内科認定医試験の合格レベル(新内科専門医試験)に達することを目標にしましょう。

2.問題をみて正確に疾患が浮かぶこと。そして選択肢をみて答えが出せる程度の知識量を目指す。

3.ゴールデンウィーク頃からの勉強で間に合います。

自身はなかなか試験勉強ができず、本格的には試験本番の5週間前くらいから上記を行いました。

 

【自身が振り返る試験勉強のポイント】

1.クイックチェックをしっかり確認し覚えること。

 これをベースに勉強しました。コツは1週目をいかに素早く進めるか。そして2週目から記憶もしつつ、進めていくこと。3週目は更に記憶をしていく。この繰り返しを試験当日までひたすら進めることです。最初は知らないことが多くペースが上がらないですが、3週目くらいになると、各分野で被っている事項や暗記できてきた項目が増え、問題集を解くスピードが格段にUpしてきます。徐々に覚えるべき項目が減っていくようになり、回転が速くなります。自身は試験前日までに、4週間でQCは3週ほど行いました。

 

2.試験直前まで決して諦めず、1問でも解答できるように確認する!

 自身は、宿泊するホテルへのバスや新幹線移動中、ホテルにチェックアウト後~寝るまでは、ひたすらクイックチェックを中心に知識を確認しました。

 この頃になると、クイックチェックの1分野にかかる時間は2時間程度でした。ひたすら繰り返しました。試験当日も早く起床し、試験が始まる前まで数時間ありましたので、ひたすらチェックです!試験当日は、会場についたあともひたすらチェックです。試験の休憩時間も解答できなかった問題の知識をひたすらチェックです!

 とにかく諦めないことが重要です!

 

【ダメな勉強法】

・イヤーノートを全て読み込もうとすること。

・完璧を求めすぎること。

・試験勉強のために家族、周囲の医師、スタッフに迷惑をかけること。

・お金をかけすぎること。

 

【受験体験記も合わせて参照ください】

soutorenkon.hatenablog.com

 

【参考にしたHP】

「ゼロから始める医師生活」:2019年度の169題の復元あり。

5ちゃんねる:過去の総合内科専門医試験の書き込みを参考にする。

 

以上になります。皆さんの試験対策の参考に頂けましたら幸いです。